インタラクションを伴う子ども向けメディアのライターであり、リサーチャー、デザイナー、ストラテジストです。PBS Kids、Sprout、Scholastic、Crayola、NBC Universal、Comcastなどのクライアントとともに、子ども向けのサイトやアプリ、仮想世界を制作してきました。
『USAトゥデイ』紙の「ベストベット賞」を受賞した『プラネットオレンジ』―小学生およびその教師と親をターゲットにした、お金に関する基礎知識を教えるサイト―では、リサーチとデザインの中心的役割を担いました。
デザイン事務所や社内デザイン部門に所属して腕を磨き、その後、EPAM社で、デジタルストラテジー&エクスペリエンスデザインのチームを立ち上げました。現在は、このチームのユーザーエクスペリエンス部門のディレクターを務めています。WebVision や、IA Summit、IxDA、US Lisbon、UXPAなどのカンファレンスで頻繁に講演をおこない、ワークショップを開催しています。『A List Apart』や『UXマガジン』誌の寄稿者でもあります。
子どものUXデザイン
遊びと学びのデジタルエクスペリエンス
Description
子ども向けのデジタル製品(アプリ、ウェブサイト、ゲームなど)のエクスペリエンスをいかにデザインするかについて、ジャン・ピアジェの認知発達理論をもとに解説。4つの発達段階―感覚運動段階/前操作段階/具体的操作段階/形式的操作段階―をさらに2歳刻みに分けることで、その年齢層ごとの子ども特有のニーズにより効果的に対応できるよう構成されています。他書では手に入らない知見をまとめた、実践的アドバイス集です。子ども向けデジタルプロダクトの製作に関わる開発者やデザイナーまたは教育関係者必読の一冊。
日本語版序文:季里(ビジュアルプロデューサー/女子美術大学アートデザイン表現学科教授)
帯より
たくさんのメディアに囲まれて過ごす子どもたちに届けるべきコンテンツとは? 冷静な観察と分析にたっぷりの愛情をふりかけた本書は、子ども向けのメディアをつくるすべての人たちの必読書となるでしょう。
石戸奈々子(NPO法人 CANVAS代表)
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試し読み:本書抜粋
ISBN:978-4-8025-1004-2
定価:本体2,600円+税
仕様:A5判/256ページ
発売日:2015年11月25日
著者:デブラ・レヴィン・ゲルマン
翻訳:依田光江
Profile
Contents
第1章 子どもとデザイン
子ども向けのデザイン、昔は……
……そしていま
いいニュース、悪いニュース
第2章 遊びと学び
これは遊び? それとも勉強?
子ども向けと大人向けのデザインの対比
大人と子どもの類似点
デジタルデザインのフレームワーク
章のチェックリスト
第3章 発達と認知
ピアジェの世界観
認知発達理論
感覚運動段階:誕生~2歳
前操作段階:2~6歳
具体的操作段階:7~11歳
形式的操作段階:12歳から成人
章のチェックリスト
第4章 2~4歳:小さい身体に大きな期待
どういう子ども?
視覚要素の明確な序列をつくる
派手な色を少しだけ
画面上の要素に割り当てる振る舞いは1つだけに
前景と背景を明確に区別する
絵とアイコンは見た目と用途をそろえる
明快な音の合図を出す
性差は配慮するが強制しない
章のチェックリスト
業界インタビュー:エミル・オヴマール
第5章 4~6歳:“どっちつかずの中間層”
どういう子ども?
社会性を持たせる
ゲームに学習の要素を入れる
フィードバックと強化
自由度を大きく
常にやりがいを
章のチェックリスト
第6章 6~8歳:大きな子ども
どういう子ども?
外界の影響
レベルアップ
説明、説明、また説明
保存、保管、共有、収集
ルールに従ってプレイする
バッジは必要
見知らぬ人は怖ろしい
章のチェックリスト
業界インタビュー:リネット・アテイ
第7章 8~10歳:「クール」な要素を
どういう子ども?
自分は大丈夫
説明は失敗の後で
複雑さを上げる
広告はコンテンツではない
ユーザー名“うんちあたま”、大いにけっこう
信頼の問題
人をいやな気持ちにさせないなら嘘もOK
章のチェックリスト
第8章 10~12歳:大人の手前
どういう子ども?
悩ませない
子どもに語らせる
モバイルファースト
個性を称える
特化する
章のチェックリスト
第9章 デザインリサーチ
一般的なガイドライン
インフォームド・コンセントについて知っておくべきこと
参加者の見つけ方
最年少児(2~6歳児)のリサーチ
仕切りたがり(6~8歳児)のリサーチ
エキスパート(8~12歳児)のリサーチ
章のチェックリスト
業界インタビュー:カタリーナ・N・ボック
第10章 年齢層ごとに見るアプリ
2~4歳
4~6歳
6~8歳
8~10歳
10~12歳
章のチェックリスト
第11章 全体のまとめ
まずは質問を通じて
次に、デザインの細かいこと
いよいよ稼働へ
子どものためのデザイン……そしてその先に