バイオアート バイオテクノロジーは未来を救うのか。
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バイオアート
バイオテクノロジーは未来を救うのか。

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¥3,740 (税込み)
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Description

バイオアート。それは、生命科学やテクノロジーの進化が招く哲学的、倫理的な問題を可視化し、その是非を広く議論するための表現物です。

地球は今、新たな地質年代「人新世」に突入したと言われています。それは、10万年単位の地質年代として区分できるほどに、人間活動が地球環境に大きな影響を及ぼしているということの表れです。環境破壊、絶滅生物、異常気象、人口急増……私たちは今、数々の大きな問題に直面しています。

人間とはいったい何者なのか? テクノロジーは神なのか? そもそも文明と自然と呼ばれるものの境界はどこにあるのか?――バイオアートは、微生物、蛍光発光、遺伝子情報、コンピュータによるコーディング、画像装置などを利用して、こうした「人新世」の我々が持つアイデンティティ、自然、環境に対する倫理観を、シフトさせようと挑みます。

本書は、バイオアーティスト50名の活動を紐解きます。生物自体をメディアとした表現、人間の身体に宿る無数の微生物群「マイクロバイオーム」に注目した作品、未来の可能性を思索する「スペキュラティヴ・デザイン」など、さまざまな作品手法とともに、バイオアートの役割、そしてバイオテクノロジーによってもらたされる未来について考えていきます。

―――――――――
生命科学の発展は
人間も環世界も根源的に「作り変え可能」〈ハッカブル〉であることを示している。

生命の作り変え〈ハック〉が情報技術と共に経済合理性に隷従すれば、
現代社会のあらゆる領域は統計的な最適化と優生学が組み合わさった、
自然淘汰ならぬ「人工淘汰」の思考に規定されかねない。

バイオアートは、
未だ見ぬ人間とその物語から現在の私たちの向かう道筋を逆照射することで、
現代の技術決定論に抗うことのできる実践的な哲学、そしてデザインの方法論だ。
それは現代において数少ない希望の源泉でもある。

― ドミニク・チェン

―――――――――

掲載アーティスト(掲載順)

ヴァンサン・フルニエ [Vincent Fournier]
東 信 [Makoto Azuma]
ネクスト・ネイチャー・ネットワーク [Next Nature Network]
アルネ・ヘンドリクス [Arne Hendriks]
マヤ・スムレッカー [Maja Smrekar]
センター・フォー・ポストナチュラル・ヒストリー [Center for PostNatural History]
センター・フォー・ゲノミック・ガストロノミー [Center for Genomic Gastronomy]
ケイト・マクドウェル [Kate MacDowell]
スザンヌ・アンカー [Suzanne Anker]
ネリ・オックスマン [Neri Oxman]
パトリシア・ピッチニーニ [Patricia Piccinini ]
キャロル・コレット [Carole Collet ]
エドワルド・カッツ [Eduardo Kac]
ドリーセンス&フェルスタッペン [Driessens & Verstappen]
ヤリラ・エサイディ [Jalila Essaïdi]
カトリン・ショーフ [Katrin Schoof]
ウリ・ヴェストファル [ Uli Westphal]
イヴ・ジェリィ[Yves Gellie]
ヘンリク・シュポーラー [Henrik Spohler]
アンティ・ライティネン [Antti Laitinen]
ジュゼッぺ・リカーリ [Giuseppe Licari]
BCL [BCL]
シュペラ・ペトリッチ [Špela Petrič]
マーク・ディオン [Mark Dion]
マールテン・ヴァンデン・インデ [Maarten Vanden Eynde]
ブー・チャプル [Boo Chapple]
レイチェル・サスマン [Rachel Sussman]
ニキ・ロマネッロ [Nikki Romanello]
マラ・ヘーゼルティン [Mara Haseltine]
アレクシス・ロックマン [Alexis Rockman]
ソート・コライダー [Thought Collider]
マイク・トンプソン&スザナ・カマラ・レレ [Mike Thompson & Susana Cámara Leret]
サシャ・スパチャル [Saša Spačal]
ヘザー・デューイ=ハグボーグ [Heather Dewey-Hagborg]
ドリュー・ベリー[Drew Berry]
カリフォルニア科学アカデミー [ California Academy of Sciences]
ノースイースタン大学ルイス研究室 [Lewis Lab at Northeastern University]
トム・ディアリンク [Tom Deerinck]
ソニヤ・ボイメル [Sonja Bäumel]
ヘザー・バーネット [Heather Barnett ]
林沛瑩 [Pei-Ying Lin]
キャシー・ハイ [Kathy High]
ゲイル・ワイト [Gail Wight]
ユリアン・フォス=アンドレエ [Julian Voss-Andreae]
ロビー・アンソン・ダンカン [Robbie Anson Duncan]
ジョン・マコーマック [Jon McCormack]
ブライアン・ネップ [Brian Knep]
ジュリア・ローマン [Julia Lohmann]
オリー・パーマー [Ollie Palmer]
クアイ・シェン [Kuai Shen]
エレイン・ウィテカー [Elaine Whittaker]
ダナ・シャーウッド [Dana Sherwood]
ラウル・オルテガ・アヤラ [Raul Ortega Ayala]
ツェーガー・ライヤーズ [Zeger Reyers]
フィリップ・ビーズリー [Philip Beesley]
アンジェロ・ フェルマーレン [Angelo Vermeulen]
ラファエル・キム [Raphael Kim]
バートン・ニッタ [Burton Nitta]
アンナ・ドミトリウ [Anna Dumitriu]
シャーロット・ジャーヴィス [Charlotte Jarvis]
スタジオPSK [Studio PSK]
長谷川 愛 [Ai Hasegawa]

ISBN:978-4-8025-1019-6
定価:本体 3,400円+税
仕様:A5判/416ページ
発売日:2016年05月24日
著者:ウィリアム・マイヤーズ
監修:久保田晃弘
翻訳:岩井木綿子、上原昌子
寄稿:長谷川 愛
デザイン:waonica

Contents

[日本語版序文]
反転の美学―ポストゲノム時代のバイオアート  
― 久保田晃弘

[日本語版特別寄稿]

スペキュラティヴ・デザインとバイオアート

― 長谷川 愛

Chapter 1 自然の自然な改変
Chapter 2 生命の再定義

Chapter 3 尺度と領域の可視化

Chapter 4 自己認識とメディアの実験

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