「誘う」ブランド 脳が無意識に選択する。心に入り込むブランド構築法
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「誘う」ブランド
脳が無意識に選択する。心に入り込むブランド構築法

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¥2,200 (税込み)

Description

「ブランドとは何かを定義して欲しい――。
そう訊かれてふと意識にあがるブランドのイメージは間違っている。なぜならブランドとは、脳が無意識に魅了された「幻覚」だからだ。ブランドの実体が脳科学のメスで解剖され、さらにブランド戦略の専門家の視点が加わる本書自体の求心力も抜群だ」
東京大学薬学部教授 池谷裕二氏推薦!

本書では、ブランドとは何か? どうやってブランドを構築すべきなのか? という点について、だいたいにおいて無意識、かなりの怠け者、感情に動かされる不合理なもの、とさまざまに評される私たちの脳について、科学的側面から考察し、新しいブランドの考え方を提案します。
本書の第1部では「無意識」にフォーカスし、私たちの脳が持つ驚くべき働きについて説明していきます。第2部では、第1部の脳の実際の働きをふまえて、著者の提案する考え方である、「ブランド・ファンタジー」を用いて、ブランドとは一体何なのか、人の心の中でどのように存在しているのか、どのように育て形作ればいいのか、という点を紐解きます。第3部では、第2部で得た考え方をブランド構築や広告、市場調査、商品イノベーションに応用して解説し、脳の実際の働きにマッチしたブランド構築法を提案する内容となります。
決して専門的すぎず、マーケターをはじめブランドに関わる仕事をする方や、脳とブランドの科学に興味のある方々に向けて、わかりやすく多くの実例を織り交ぜながら書かれた1冊です。

【推薦のことば】
「深遠で説得力があり、わかりやすく書かれた本書は、あらゆるマーケティング担当者が真に重要な仕事で目指すレベルを上げる。マーケティングの持つきわめて強大な力は、小手先のごまかしでは発揮することができない」
――セス・ゴーディン、『マーケティングは「嘘」を語れ! 顧客の心をつかむストーリーテリングの極意』(ダイヤモンド社)の著者

「確かな研究と実例によって、ダリル・ウェーバーはマーケティングの科学を刺激的ですぐに実践可能なものにした。ブランドの力を活用したいと考える人にとって、本書は貴重なツールになる」
――ニール・イヤール、『Hooked ハマるしかけ 使われつづけるサービスを生み出す[心理学]×[デザイン]の新ルール』(翔泳社)の著者

「魅力的な本だ。脳のネットワークがどのように構築され、私たちがどのように無意識的にブランドと共感するのか、ウェーバーは深く掘り下げている。その理論は信じられないほど刺激的で実践しやすい。ブランディングに関わる機会に恵まれた人にとって必読の書だ」
――ジョナサン・ミルデンホール、エアビーアンドビーのCMO

ISBN:978-4-8025-1045-5
定価:本体2,000円+税
仕様:A5判/288ページ
発売日:2017年03月17日
著者:ダリル・ウェーバー
翻訳:手嶋由美子
デザイン:中山 正成(APRIL FOOL Inc.)

Profile

Daryl Weber/ダリル・ウェーバー

経験豊かなブランド戦略コンサルタントであるダリル・ウェーバーは、コカ・コーラ、ナイキ、ジョニー・ウォーカー、ゲータレード、パンパースなど、世界で最高かつ最大のブランドの多くに影響を与えてきた。かつてはコカ・コーラ社でクリエイティブ戦略を担当するグローバル・ディレクターを務め、10億ドル級のブランドのブランディングやコミュニケーション戦略を統括した。それ以前には、小規模専門会社向けのブランディングとイノベーションのコンサルティング会社、レッドスカウトの戦略部長として、フォーチュン100(グローバル企業の総収入ランキングトップ100)入りした企業に、新商品イノベーションやブランド・ポジショニングに関するアドバイスをした経験もある。ウェーバーはコロンビア大学で心理学を専攻し、学士号を取得。現在はアトランタで、妻ジェニファーと息子アヴィと一緒に暮らしている。

Contents

はじめに
序章:心の底にあるブランドの世界
 ブランド・ファンタジー
 ブランド・ファンタジー VS ブランド・「ポジショニング」
 ファンタジーの価値
 ファッション界からヒントを得る
 最強のブランドは最強のファンタジーの上に成り立つ
 そう、ステーキではなくジュージュー焼ける音の話をしているのだ

第1部:脳とブランドの結びつき
はじめに
第1章:美は見る者の脳にある――ブランドはどうやって心に入り込むのか
 顕微鏡をのぞいてみよう
 脳はウォルマートのためではなく、生き残るためにある
 みんなほとんど意識していない
 脳は世界をどのように理解するのか
 目ではなく脳で見る
 私たちは見たいように見て、味わいたいように味わう
 ただ見るだけでなく、その意味を見る
 第1章のまとめ
第2章:注目されているだろうか?――なぜ期待通りの効果が得られないのか
 低関与型処理の力
 ブランドは常に心に忍び込んでくる
 「サブリミナル・メッセージ」――事実か虚構か?
 注意を向けすぎるということはあるのか?
 第2章のまとめ
第3章:覚えているだろうか?――ブランドは記憶の中でどのように息づいているのだろうか
 記憶の実体
 巻き戻しではなく再構成する
 記憶の裏側
 プライミングの力
 意味ネットワーク:記憶の連想ネットワーク
 第3章のまとめ
第4章:感情的になる――ブランド戦略における感情の真の役割
 感情は――文字通り――私たちを動かす
 悲しいから泣くのか、泣くから悲しいのか?
 直感を信じること。いずれにしても信じることになる
 ソマティック・マーカーが決断を助ける
 「ブランド愛」の裏にある真実
 ブランドのソマティック・マーカーを生み出す
 感情の本当の話
 第4章のまとめ
第5章:決断、決断――消費者の決断の裏にある真実
 合理性という錯覚
 本当は誰がコントロールしているのか
 怠け者の脳
 ヒューリスティック:近道という裏技
 買い物をする脳
 第5章のまとめ

第2部:ブランドの新しいモデル
はじめに
第6章:かっこよさを捉える――なぜブランドについての新しい考え方が必要なのか
 問題があることを認める
 「メンタリーズ」が話せるだろうか?
 感情的混乱
 よりよいモデルを作る
 第6章のまとめ
第7章:ブランド・ファンタジー・モデル――形のないものを(ある程度)形にする
 連想ネットワークの構築
 新しい目でブランドを見つめる
 無意識を探る
 現実のものにする
 ファンタジーを3つのCに照らし合わせてチェックする
 第7章のまとめ
第8章:ブランド・ファンタジーの実践――ケーススタディ
 ワービーパーカー:名作文学とアオアシカツオドリの物語
 ヘンドリックス・ジン:最も奇妙な物語
 スクエアスペース:美の力
 第8章のまとめ

第3部:魅惑的なブランドを構築する
はじめに
第9章:ブランドのバケツを満たす――ブランドのあらゆる要素を同じファンタジーに合わせる
 首尾一貫したひとつのファンタジーを作り上げる
 ネーミングの技
 デザインには1000語分の価値がある
 中身がものをいう
 価格を変えれば、商品も変わる
 何を言うかではなく、何をするかだ
 第9章のまとめ
第10章:無意識に訴える――コミュニケーションを通じてブランド・ファンタジーを築く
 あらゆる広告はサブリミナルである
 何を言うかではなく、どう言うかである
 メタ・コミュニケーションは考えているよりも重要だ
 注意を引きつけることは期待外れかもしれない
 優れた商品 VS 感情という論争
 第10章のまとめ
第11章:無意識を探る――本当に効果的な市場調査とは
 ニューロマーケティングの隆盛
 ニューロマーケティングが直面する問題
 ブランドに潜在する連想を掘り出す
 投影法を使って無意識を探る
 消費者の本音を引き出すには
 第11章のまとめ
第12章:無意識に向けたイノベーション――息の長い新商品を開発するには
 ブランド・ファンタジーを強めるものなら、どんなイノベーションでもいい
 イノベーションは最高のマーケティングになる
 親ブランドを使うときは慎重に
 ブランドは世の中の進歩についていく必要がある
 第12章のまとめ

まとめ

注釈
謝辞・著者紹介
索引

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