NEIRO よい「音色」とは何か
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¥2,750 (税込み)

Description

なぜビリー・アイリッシュの声は心地よく聞こえるのか?

「音色」に音楽の秘密や神秘性がある。音色を科学的に分析することからはじめて、楽器の音色、声の音色、アンサンブルの音色、録音・再生メディアの音色、そして音世界全体についてを考察。多くのリスナーが感覚的に捉えていた事柄を言語化することで、好奇心が膨らみ、音楽の解釈の精度が上がる一冊。

[音色とは]
音の特徴・個性を表わす音楽用語。音の高さ・大きさ(強さ)以外のすべてを指すもの。同じ音の高さ・大きさでも、異なる楽器や声などから発せられることで、それぞれ独自の響きや質感を持って聞こえる。

[音で確認できる・豊富なリファレンスを収録]
・DAWによるサウンドサンプル(ダウンロードOK)
・YouTubeやSpotifyのURLとQRコードを多数掲載
・PDF化したURLリスト(ダウンロードOK)

*電子書籍版にはQRコードはなく、URLが掲載となります。

★★★推薦コメント★★★
よい曲を作りたい。歌詞か、メロディか、コード進行か。おっと「音色」という大事なものが欠けている。「音色」を考えるための豊富な手がかりをリンクし、多様なジャンルを横断して録音と再生の歴史をたどる本書は、「音色」の作り方を指南するだけでなく、ポップス史、技術史、そして音楽史を全く違う彩りで浮かび上がらせる。音楽を作る人も聴く人も、今すぐ本書で「音色」を会得し、自らの音楽観を塗り替えるべし。──細馬宏通(早稲田大学文学学術院)

ISBN:978-4-8025-1277-0
定価:本体2,500円+税
仕様:A5判/280ページ
発売日:2024年3月21日
著者:横川理彦
デザイン:鈴木成一デザイン室

Profile

横川理彦(よこがわ・ただひこ)
1957年鳥取市生まれ。80年代から4-D、P-Model、After Dinner、Metrofarce、Meatopiaなどに参加、コンピュータと生楽器を併用する独自のスタイルに至る。現在ソロ。即興演奏とDAWの講師歴も長く、マルセイユのNPO「A.M.I」主催のワークショップでは中東のベイルートやダマスカス、アフリカのキンシャサなどにも赴いた。2012年から美学校講師、2020年から音楽制作プロダクション「TOYRO MUSIC」の代表を務める。著書に『サウンドプロダクション入門 DAWの基礎と実践』(ビー・エヌ・エヌ)ほか。
 

Contents

はじめに

サウンドサンプルについて

[第1章 音色の科学]

音色とは何か
音は、周波数の時間的変化である
倍音と音色、音の時間変化
ビブラートとポルタメント
フィルタリングとフォルマント
イコライザーとフィルター
共鳴
シンセサイザー
・アナログシンセサイザー
・FMシンセサイザー 
・フィジカルモデリング
・サンプリング 
・ウェーブテーブルシンセサイザー
楽器のシミュレーションの陥穽

[第2章 楽器の音色]

楽器の区分と音色の特徴
ピアノ
・ピアノの構造
・ピアノをコンピュータでシミュレート
・ピアノのブランドによる音色の違い
・プリペアドピアノ
・ピアニストによる音色の違い
・グレン・グールドの録音術
・ソフトピアノの流行
・ピアノの調律
・ピアノの先祖たち
・チェレスタ
・トイピアノ
・電気ピアノ
・新定番の電子ピアノ
アコースティックギター
・撥弦楽器の歴史
・ウード
・リュート
・ガット/ナイロン弦のギター
・バンジョー
・カバキーニョ、ウクレレ
・スライドギター
・アコースティックギターのメーカー
・変則チューニング
・ライブにおけるアコースティックギターの集音
・アコースティックギターをコンピュータでシミュレート
エレクトリックギター
・代表的なエレクトリックギターサウンド
①クリーン ②クランチ ③ディストーション
・ギターの種類による音色の違い
・アンプとエフェクターの発達
・アーティストによる音色
・ベトナムのダン・バウ
・エレクトリックギターをコンピュータでシミュレート
複弦の弦楽器たち
バイオリン属
・バイオリン属色々
・バイオリンの名人たち
・ビオラ
・チェロ
・コントラバス、ウッドベース、ダブルベース
・エレクトリックバイオリン
・ストリングス
ハープ
・アイルランドのアイリッシュハープ
・西アフリカのコラ、ボロン
・インドネシアのカチャピ
・韓国のカヤグム
・日本の箏(十七弦)
・パラグアイのアルパ
ベース
・アコースティックベースとエレキベース
ドラム
・ドラムキットの発達
・録音物でのドラムの音色
・ドラムマシン/サンプラーとダブ以降のリズムの革新
・コンプレッサーについて
打楽器
・打楽器の目安
・木製の体鳴楽器
・金属製の体鳴楽器
・振りもの
・膜鳴楽器
・音程感のある打楽器たち
・地域別の打楽器コレクション
・オーケストラのパーカッション
金管楽器
・トランペット
・ポストホルン
・ホルン
・トロンボーン
・サクソルン
・ディジュリドゥ
木管楽器
・フルート
・その他の横笛
・ウィンドウェイのある縦笛
・ウィンドウェイのない縦笛
・クラリネット類
・サクソフォーン類
・オーボエ
・ファゴット
・篳篥とドゥドゥク
・ズルナとチャルメラ
・笙、ケーンとハーモニカ
・アコーディオン、バンドネオン
シンセサイザー、サンプラー、コンピュータによるデジタルプロセッシング
・シンセサイザーの発達
・サンプラーの衝撃、ローファイの美学
・コンピュータによるデジタルプロセッシング
音色の拡張
・現代音楽における音色の拡大
・新楽器
機械音楽
・ストリートオルガン(手回しオルガン、バレルオルガン)
・オルゴール
・自動ピアノ
・エオリアンハープなど
・町の信号音、携帯の着信音、ゲーム機の音楽やSE

[第3章 声の音色]

声の仕組みと言語
・話し声と歌声
・声の可能性
様々な歌のスタイル
西洋クラシックの発声法と声の区分
世界の民謡
・一人で歌うもの
・デュエット、コール&レスポンス
・コーラス
ポピュラー音楽の発声法
マイクの導入
ボイストレーニングの普及
Auto-TuneとMelodyne
歌声合成ソフト(バーチャルシンガー)
ア・カペラ
音律とスケール
歌のテクニック
・ロングトーン
・ビブラート
・音程の取り方
・リズム
・フェイク、コブシ、しゃくり
・エッジボイス
・シャウト
・裏声、ヨーデル、ホイッスル
・声を歪める
・小さな声で歌う(ビリー・アイリッシュとNewJeans)
年齢と声の変化
歌唱法が特徴的なシンガー
・ハウリン・ウルフ
・ミック・ジャガー
・マーク・ボラン
・ジョアン・ジルベルト
・コリン・ブランストーン
・リチャード・マニュエル
・スヌープ・ドッグ
・戸川純
・平沢進
・COCONA(XG)

[第4章 アンサンブルの音色]

60年代以降のポピュラーミュージックで顕著なコンボスタイル
西洋クラシックのアンサンブル
・オーケストラ
・室内楽のアンサンブル
・現代音楽の音色の追求
・映画音楽とオーケストラ
ジャズのアンサンブル
・ジャズの発祥
・ジャズのフルバンド
・モダンジャズ
・ジャズの音色
ロックのアンサンブル、R&Bのアンサンブル
・ライブ環境の大規模化
・ロックアンサンブルの諸形態
・R&Bのアンサンブル
現在のポップミュージックのライブアンサンブル
打楽器主体のアンサンブル
・西アフリカの打楽器アンサンブル(オゲネ、ジャンベ)
・アフリカから新大陸に広がった打楽器アンサンブル(ソン、サルサ、サンバほか)
・東アジアの打楽器アンサンブル(和太鼓、サムルノリ)
・軍楽隊のアンサンブル
日本の伝統音楽のアンサンブル
・雅楽
・能
・歌舞伎ほか
ヒップホップ/DJカルチャー以降のアンサンブル
面白いアンサンブル
・インドネシアのガムラン
・バヌアツの女声コーラス
・チーフタンズ
・フラメンコ
・マリアッチ
・アマチュアのアンサンブル

第5章 メディアの音色と、音世界全体

スピーカーやイヤフォンを通した再生音
メディアによる音質の違いと、オーディエンスに与えた影響
マイクの使用とマルチトラック録音で、原音の音量を無視したバランスのサウンドができる
人が音を聞く環境
人の一生と音の変化
サウンドスケープとフィールドレコーディング
ノイズミュージックとノイズ的な表現
アンビエントミュージック、ドローンとローファイヒップホップ
サウンドアート
よい「音色」とは何か?

おわりに

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