上野 学(うえの まなぶ)
デザイナー/デザインコンサルタント。各種ソフトウェアのヒューマンインターフェースデザインに従事。ソシオメディア株式会社にてデザインメソッド開発を担う。著書に『オブジェクト指向UIデザインー使いやすいソフトウェアの原理』、監訳書に『ABOUT FACE インタラクションデザインの本質』など。
モードレスデザイン
意味空間の創造
Description
現代の合目的主義的な常識に反して、デザインはモードの束縛を逃れることができる──
OOUI(オブジェクト指向ユーザーインターフェース)の第一人者が、その思想的背景である「モードレス性」について徹底的に考究した、革命的な道具論
多くのデザイナーは、モードを作ることがデザインであると思いがちです。つまり使用者を特定の道筋に誘導することがデザインの役割だと考えてしまうのです。しかしヒューマンインターフェースにおいては、むしろ行動を解放するベクトルでデザインを考えるべきです。モードレスデザインは、使用者の自由と創造性を拓きます。
道具哲学、現代思想、生態学、情報理論など、さまざまな観点に接続しながら、デザインが歩むべき道を現代社会に問い、すべてのデザイナーを鼓舞する蜂起の書。
“インターフェースのモードというのは、作り手が考える以上に罪深い。これは人権に関わる問題だ。モーダルなインターフェースは、人の行動を決まった順序の中に閉じ込め、コントロールしようとする。道具を提供しているように見せて、人を道具にしているのである。だからデザイナーはいつも、できる限り操作をモードレスにする努力をしなければならない。これはインターフェースデザイナーにとっての第一の倫理規範だろう。”(「6. モードレスネス」より)
ISBN:978-4-8025-1279-4
定価:本体3,400円+税
仕様:四六判/584ページ
発売日:2025年3月19日
著者:上野 学
デザイン:福岡南央子(woolen)
Profile
Contents
1. 詩人の態度
主観と客観
存在論的デザイン
物の側から見る
スパイラル
問題の外に出る
2. 使用すること
中動態
同時
ストロー
手許性
3. 適合の形
デザインはどこにあるのか
形
矢を射ってから的を描く
ブリコラージュ
ポイエーシス
4. 界面と表象
ソフトウェアのソフト性
インターフェース
見立て
現象
境界
5. 対象と転回
オブジェクト指向
シンタクティックターン
OOUI
6. モードレスネス
モードレスデザイン
モードレスにする方法
Appleとモードレスネス
カット/コピー・アンド・ペースト
モード追放運動
7. モダリティー
複雑性保存の法則
モードとは何か
モノトニー
モードの必然性
存在論的カテゴリーとモード
環世界とアフォーダンス
メタモード
8. 道具の純粋さ
意味連関
ソフトウェアとしての道具
目的の遅延
パッセンジャーとドライバー
直交
形の合成
直観的でないものを作る
9. 創造すること
アブダクション
ゴルディロックス
情報理論的効率性
モードレスデザインとエントロピー
すべてのものはデザインされている
多態性と創造性
作ることは使うこと
10. 解放のためのデザイン
人間のソフトウェア性
海辺の事務員
自ら使用する
道具のリベラリズム
モードへの反抗
ろばの歩み
意味空間を創造する
Links
Errata
初版第1刷(2025.4.1 update) | |
p.6 目次 | 誤: 複数性保存の法則 正: 複雑性保存の法則 |
p.25 10行目 | 誤: 心の悲しみや喜びやを 正: 心の悲しみや喜びを |
p.28 10行目 | 誤: 沿っていないと感じれは不満を覚える 正: 沿っていないと感じれば不満を覚える |
p.56 11行目 | 誤: プログララム内の 正: プログラム内の |
p.57 17行目 | 誤: 大きく不可逆的ものとなる 正: 大きく不可逆的なものとなる |
p.63 17行目 | 誤: 定義可能になるわけでなはい 正: 定義可能になるわけではない |
p.149 12行目 | 誤: かなり役立つのものを 正: かなり役立つものを |
p.152 8行目 | 誤: 行為の中に計画あると感じるだろう 正: 行為の中に計画があると感じるだろう |
p.160 11行目 | 誤: 的を描くのことなのである 正: 的を描くことなのである |
p.166 1行目 | 誤: 直接に用いるのではなく 正: 直接用いるのではなく |
p.175 11行目 | 誤: 本質的が価値がある 正: 本質的な価値がある |
p.177 11行目 | 誤: 1970年台に 正: 1970年代に |
p.201 10行目 | 誤: 位置つけることの 正: 位置づけることの |
p.249 11行目 | 誤: 間接的に手続を行うのではなく 正: 間接的に手続きを行うのではなく |
p.310 1行目 | 誤: 試してもらうと 正: を試してもらうと |
p.323 3行目 | 誤: 1980年台に 正: 1980年代に |
p.352 12行目 | 誤: 押すととラベルが 正: 押すとラベルが |
p.418 15行目 | 誤: として評価されるのもので 正: として評価されるもので |
p.422 10行目 | 誤: ユーサー自らその可変性を 正: ユーザー自らその可変性を |
p.437 図 | 図中左の四面体の実践を点線に。 正しい図はこちら |
p.478 12行目 | 誤: 考えらえるが 正: 考えられるが |
p.516 2行目 | 誤: 彼らの多くははそうした 正: 彼らの多くはそうした |
p.535 4行目 | 誤: 言葉と行ないによって 正: 言葉と行いによって |
p.536 4行目 | 誤: 「原理(principe)」と呼ぶ 正: 「原理(principle)」と呼ぶ |
p.581 索引:アーレント, ハンナ | 誤: 000 正: 168-169, 534-537 |