マーティン・ロレンツ(デザイン学博士、1977 年、ドイツ、ハノーバー生まれ)は、ダルムシュタット応用科学大学にてコミュニケーション・デザインを学び、2001年にオランダのハーグにある王立芸術アカデミー(KABK)でグラフィック・デザインの学位を取得。その後、スペインのバルセロナ大学でコミュニケーション・デザインにおけるフレキシブルなビジュアル・システムについての論文を執筆し、博士号を取得。ルピ・アセンシオとともにデザインスタジオTwoPoints.Netを共同設立し、多数のデザイン関連書籍を共著として出版してきた。スタジオでデザイナーとして活躍する傍ら、2003年からは教師としてのキャリアをスタートし、これまでに12を超える欧州の大学で教鞭を執った。現在は、バルセロナのエリサバ大学(学士課程と修士課程)、ルートヴィヒスブルク映画アカデミーなどで、フレキシブル・ビジュアル・システムとソーシャル・デザインを教えている。また、フレキシブル・ビジュアル・システムのオンライン・スクール(www.flexiblevisualsystems.info)を運営している。
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フレキシブル・ビジュアル・システム
現代のビジュアル・ アイデンティティのためのデザイン・ マニュアル
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¥4,950
(税込み)
Description
ロゴづくりから、システムづくりへ。
絶えず変化し続けるこの世界では、堅固なものはすべて壊れる運命にあると思ったほうがいい──デザイナーはこれまでに学んできた静的なアプローチを捨て、ロゴに固執するのをやめて、フレキシブルなシステムを想像しなければなりません。フレキシブル・デザイン・システムは、あらゆるメディアに適用するデザインのアプローチです。
現代のビジュアル・アイデンティティは、企業に限らず、組織、イベント、人物、プロダクト、あらゆるもののために作られます。インタラクティブなコミュニケーションや、動画を含むさまざまなフォーマット上で、一貫して「それらしく」機能する必要があります。デザインに体系的にアプローチすることで、無限に増え続ける展開をサポートできる、大きな基盤を作れることに気づくでしょう。
静的なものからフレキシブルなものへ、多感覚で多次元のものへシフトすることで、さまざまなメッセージを、さまざまな場所で、さまざまな受け手に対して、臨機応変に発信できるビジュアル言語(=システム)を手に入れることができます。本書では、それを可能にするデザインのアプローチを授けます。10年の研究と20年の実践を経てつくられた本書は、すでに世界のデザインや、デザイン教育のカリキュラムを変え始めています。
ISBN:978-4-8025-1322-7
定価:本体4,500円+税
仕様:B5判変型/320ページ
発売日:2025年3月25日
著者:マーティン・ロレンツ
翻訳:坂本知子(spread)
デザイン:中山正成(APRIL FOOL Inc.)
Profile
Contents
GRAPHICS グラフィックス | ARTICLES テキスト | |
理論パート | ||
僕が学んだ7つのこと | ビジュアル・アイデンティティとは何か | |
用語集 | フレキシブルなシステムをデザインするために | |
イントロダクション | ||
ロゴに固執するのをやめる | ||
アイデンティティのデザインは複雑でも、システムは簡単でいい | ||
コーポレート・アイデンティティ≠コーポレート・イメージ | コーポレート・アイデンティティはコーポレート・イメージではない | |
フレキシブルなシステムをデザインするために、少しだけ有利なスタートを切る方法 | ビジュアル・システムとは何か | |
ネタバレ注意:75%の確率でフレキシブルなシステムが必要となる理由 | すべてのビジュアル・アイデンティティにとってビジュアル・システムが必要なのか? | |
正しいマインドセットを身につける | システムの中でどう考え、仕事をするべきか | |
歴史 | ||
マニュアル | ビジュアル・システムは新しいものなのか? | |
ステンシル | ||
ビルディング・ブロック | ||
プログラム | ||
ツール | ||
文脈とプロセス | ||
近道はない | どこから始めるべきで、どこから始めるべきでないか | |
デザインのプロセスはいつ始まるのか | あなたはどんなタイプのデザイナーになるのか | |
コミュニケーションの問題を定義する | デザイン・ブリーフの書き方 | |
プロセス | ||
フレキシブルなビジュアル・システムのコミュニケーション範囲を知る | システムはどの程度フレキシブルであればいいのか | |
ビジュアル言語:アイコンを使った参照例 | ||
ビジュアル言語:シンボルを使った参照例 | ||
ビジュアル・システムの前例となるモデル | フレキシブルなビジュアル・アイデンティティのシステムは、どのように機能するか | |
ビジュアル・アイデンティティのためのフレキシブルなシステムのモデル | ||
形に基づくフレキシブル・ビジュアル・システム | ||
変換に基づくフレキシブル・ビジュアル・システム | ||
システムの鍵となる変数をマッピングし、フォーカスする | 多すぎる選択肢の中で、フォーカスするには | |
実践パート | ||
FVS:形に基づくもの | ||
コンポーネントとアセットの構築 | コンポーネントとアセットをつくる方法 | |
アセットを使用する | アセットを使う方法 | |
異なるフォーマットに対する通常の適用例 | アセットを異なるフォーマットに適用させる方法 | |
異なるフォーマットに対するイレギュラーな適用例 | ||
同じ原則を別のデザインに適用したケース | ||
色またはフォント、構成によるアイデンティティの作成 | アセットを使わないデザイン | |
本書に使われている色 | 色について | |
ルールとツールを用いてアイデンティティをデザインする . | グリッドを使わないデザイン | |
グリッドの利点 | グリッドを使う利点とは | |
幾何学的形状を使ってグリッドをつくる | さまざまな幾何学的形状を使ってグリッドを作成するには | |
グリッドを使う | グリッドの使い方 | |
フォントの構築 | モジュール書体をデザインするにはどんなグリッドが必要か | |
フォントの構築 | ||
カスタム・コンポーネントを使ったフォントの構築 | ||
フォントの構築 .. | ||
カスタム・コンポーネントを使ったフォントの構築 | ||
形に基づくフレキシブル・ビジュアル・システム[円、直角三角形、鋭角三角形、正方形、五角形(鋭角三角形からなる)、六角形(直角三角形からなる)、六角形(鋭角三角形からなる)] | 形に基づくフレキシブル・ビジュアル・システム | |
オブジェクトに基づくフレキシブル・ビジュアル・システム | ||
インタラクションに基づくフレキシブル・ビジュアル・システム | ||
FVS:変換に基づくもの | ||
変換に基づくフレキシブル・ビジュアル・システム[円:グラデーション、 ローテーション、 リピート、ミラーリング、 三角形:グラデーション、 スキュー、シフト、 ミラーリング、 正方形:グラデーション、スキュー、 シフト、 ミラーリング] | 変換に基づくフレキシブル・ビジュアル・システム | |
立体的な変換に基づくフレキシブル・ビジュアル・システム | ||
変換:オブジェクト | ||
変換:記録または複製 | ||
エピローグ | ||
本書が生まれたいきさつについて | ||
謝辞 | ||
文献 | ||
著者について |